1970年大阪府堺市にて生まれる

 

1994年埼玉大学工学部応用化学卒業、アークレイ㈱(元㈱京都第一科学)に就職

 

高校では化学の成績が良かったことと、当時ニュースで言われていた地球環境問題に関心を持ったことから、どちらも学ぶことができる埼玉大学工学部応用化学・環境化学工学科に入学しました。ここでは有機化学、無機化学、分析化学やオゾン層の破壊、地球温暖化のメカニズムなどを学びました。そして、卒業研究に関係していた医療検査機械メーカーのアークレイ(株)に就職。主に品質保証業務、検査試薬の研究開発に6年ほど携わりました。ここでは検査結果が患者さんの命を左右することがあるということで、品質管理の大切さを学びました。

<創業のきっかけ>

それは1999年7月でした。実は小学生の時にノストラダムスの大予言を知ってから、1999年に世界は終わり、自分の人生も終わるのではと、心の奥底ではかなり強く信じていたようです。しかし、実際にはなにも起らず、2000年以降の人生をどう生きようか考えておらず、改めて考えてみて”一度きりの人生、やりたいことをやっていこう”という結論にいたりました。しかし、自分が本当にやりたいことは何なのかもよく分からず、まずは自分にできる仕事をしようと思い、いろいろ探している中で、”ハウスクリーニング”という仕事があることを知りました。これなら家に関することが好きで、自分にもできると考え、1999年末に会社を退職し、2000年3月ルミネックス新社を創業しました。

<最初の10年>

脱サラしての新規開業で、営業経験も得意先もなかっため、当初はチラシでの営業を中心に行っていましたが、最初の1ヶ月は1件、2ヶ月目・3ヶ月目も数件の依頼しかなく、運転資金が底をつきそうな状況となりました。そんななかもうやめて再就職すればいいのではとも考えたのですが、自分で会社をやめて始めたことで、そんなに簡単にやめることはできないとも思い、自分だけでの営業は難しいと考え、同業者のアルバイトや下請けの仕事など清掃関連の仕事は何でも行いました。他社の仕事は大変でしたが、関西空港のフロアやショッピングセンター、タワーマンションなど様々な現場を経験することができました。

その後は徐々に仕事も増えていき、スタッフも9名まで増やして頑張っていたのですが、2008年4月に売上の6割を占める業者さんからの依頼が突然なくなる事になりました。そこで新規開拓のための営業やホームページを作ってネットでの営業を頑張ったのですが、経営は厳しい状況が続き、2010年末にスタッフ全員を解雇しなければならなくなりました。

 <2011年~2019年>

2011年春、このままやめるわけにもいかず、過去の書類を整理していて見つけたのが小学校3年生の時の担任だった山本晃子先生にいただいた賞状でした。当時絵が得意だったので、絵に関して評価してもらっていたと思い込んでいたのですが、その横に”そうじ・係のしごと”ということも書かれていることにこのときはじめて気づいたのです。小学生の時は、そうじを頑張っていても特別評価されることでもなく、自分でも何とも思っていなかったので、その言葉が目に入らなかったのでしょう。そして、このような状況で再発見した先生の言葉は、30年後の自分を応援してくれているように思い、先生のためにもここであきらめるわけにはいかないと、11年目のルミネックス新社は一人での再スタートとなりました。

 

 

あらためて振り返ってみるとこれまでの10年はなんとか事業を続けなくては、売上を上げなければ、利益を出さなければというかんじで、創業当初の自分のやりたいことはなんだったのかを見失ってしまっているようでした。そこであらためて自分のやりたかったことはどういうおそうじなのか、またおそうじはそもそも何のためにするのかという根本的な意味について色々調べ、あらためて考えてみました。

そして自分にしかできないハウスクリーニングを創造するという当初の目的を再確認し、経営危機で苦しんでいたときに病院清掃の現場で出会ったオフロケーション方式という清掃方法をまずはやってみようと始めました。

 

いきなりすべてをオフロケーション方式に変えることは難しく、徐々に進めていき、2015年に完全なオフロケーション方式を応用したハウスクリーニングサービスを拭き掃除用のクロスで実現しました。その後クロス以外にもモップと窓用のウィンドウォッシャーでも導入し、さらにクロスでは高温洗剤含浸クロスを開発し、2018年から実践導入しました。そのあと、ディスポーザブル方式も検討しましたが、性能・価格面で現状では難しいということになりました。そして2019年、現状での最高の形としてオフロケーション方式、プレウェット方式、ホットプレウェット方式、ディスポーザブル方式、プレウェットディスポーザブル方式の5つを現場ごとに最適な組み合わせで行うという「ディスプレーション方式」を完成するにいたりました。

このディスプレーション方式については業界誌ビルクリーニングの2022年10月号に掲載されました。

また、このディスプレーション方式以外にも病院清掃で行われているカラーリング、ゾーニング、HEPAフィルター掃除機などの手法も取り入れて、これまでよりも衛生的で効率的で高品質なハウスクリーニングを実現することができました。

<2020年~現在>

約10年かけて完成することができた独自のハウスクリーニングですが、2020年のはじめから新型コロナ感染拡大により、社会全体が大きな影響を受け、当社も厳しい状況が続きました。そんな状況でもリピートのお客様からは変わらずご依頼をいただき、ディスプレーション方式を中心とした独自のハウスクリーニングを行っていると、そのやり方を見て、「とてもいい方法ね」「すてきなおそうじね」といった感想をいただきました。

今回のコロナ禍を通して、一般家庭でも感染対策意識は高まっており、これからももっと病院の感染対策清掃の手法を取り入れた独自の衛生的で効率的なハウスクリーニングでお役に立てればと思っています。

・将来やりたいこと : 宇宙に行く(小学生のころからの夢です)

・長所 :ねばり強い、集中力がある、過去の現場の状況をほとんど覚えている記憶力

・短所 :顔を覚えるのが苦手、歌が苦手

・好きな食べ物 :ご飯もの(炊き込みご飯、釜飯、チャーハン、ピラフなど、父の実家が農家で子供の頃はおいしいかまど炊きのご飯を食べたためと思います)

・好きなもの :歴史、日本的建築物(城、民家、庭園、茶室など)

・好きな本 :「天使はモップを持って」(著:近藤史恵)

・好きな芸能人:八千草薫、指原莉乃

・好きな花:彼岸花

・好きな言葉:「終わりよければすべてよし」